その四拾四 LOHASマインド(6)
【LOHASマインド(6)】
NPO法人 熊野生流倶楽部 代表 満仲雄二
 前回は天空の鳥たちのように、上空からの視点(バーズアイ)を持って、広くひろく・・もっと広くモノゴトを見ましょう!と言うお話しをしましたが、今回はさらに宇宙空間に視点をひろげて、身近に寄り添う天体の「月」に学びたいと思います。

●かけがえのない不可思議な天体・・・「月」
 熊野地方では「三体月」と言って、熊野古道沿いの中辺路あたりで、旧暦11月23日に昇る月が三つに割れて三体に見え、この月に遭遇して拝むと願い事が叶うと言う伝承があります。それは昔、熊野を歩いた修験者がこの日「三体の月」を見て法力を得たと言うものですが・・科学的には、急な冷え込みで大気が乱れ光が屈折し見える「幻月(ゲンゲツ)」と伝えられています。その他にも月の伝説や神話は、洋の東西を問わず盛りたくさんありますが、月は特に生態系と密接な関係性を持っています。
 カラダには月の付いた字(実はこの月は「ニクヅキ」を表します)も多く見られ、例えば「脳・腕・肘・背・胸・腹・腸・腰・脚・膝・・五臓六腑!」上げればキリがありませんが。昆虫も植物も、動物も私たちも生命は、全て38万kmの彼方からの月の影響を受けており、脳の中には「生態リズムを操る月のエナジー」を感知する体内時計センサーが、完備されていると言われています。
●月と地球の絶妙の関係
 月と地球の距離は、平均38万km離れていて、月を出た光が地球に届くまでに1.3秒程かかります。もともと(40億年程前)は、もっと近くに位置していたようで、今も徐々に毎年約3cmのペースで地球から遠ざかっています。月の引力は、24時間で自転している地球に対して、一定の「ねじり力」を与えてくれ、そのお陰で地球は回転するコマのように「23.5度の奇跡の傾き姿勢」を変えずに日々回っていられるのです。
 つまり月は地球に安定した環境を与え、すべての動植物や人間に適度な変化のある穏やかな季節を作り出してくれているのです。そこには単に偶然と言えない程の不思議なバランス(=月の深い慈愛)が感じられるのです。
●LOHASは、お陰様の「月」のこころで・・・!
 太陽は「陽」で、月は「陰」で表されます。このように見ますと私たちの環境は、もっぱら「月のお陰」が目に見えないところに働いていると言えます。「明日」と言う字は、日と月が仲良く寄り添っており、日が昇ってきて夜が明け、新しい一日が始まります。陽光も欠かせませんが、陰のように寄り添う「月のお陰」で私たちはこの命を生かされているのです。今日一日を「お陰様の心」で精いっぱい感謝の呼吸する事が大切なのです。昨日を思い煩わず明日を憂えず、今日をサラサラと生きましょう。

| TOP | 熊野塾 | イベント | 熊野通信 | 倶楽部情報 | 与太がらす |