【熊野通信】その参拾 《自らの人生の宿題》
 前回は、誰の目にも明らかになってきた地球環境の温暖化により、私達が生きている基盤そのもの・・・かけがえのない地球の生態系が狂ってしまう事態をお伝えしました。またそれには、時間が限られていてもう一刻の猶予も無く、個人個人の自覚が今求められていると言うことでした。さて、あなたはまだ「ぬるま湯の中のカエル」「首をすくめた亀」になっていませんか?・・何か行動を変えましたか?
●環境問題として現れる熊野権現・・!
 私達の歩んできた世の中に、未だ現れていない神様が、熊野通信12号にお伝えしました、熊野三山のさらに奥宮の玉置山(海抜:1,076m)に鎮座する、国之常立尊(クニトコタチノミコト)なのです。別名を、艮の金神(ウシトラノコンジン)とも言い、艮(丑寅=鬼門)の方角(北東)に封印されたまま、現代まで地球環境の推移を陰から見守り続けた神様なのです。玉置(たまき)は「環」に通じ、永遠に循環する生態環境を示しています。その仕組みが、火(カ)と水(ミ)の仕組みで、絶妙の生命バランスの上に成り立っているのだと言うことは、以前お知らせしました。
 しかし、私達人間は自由気ままに「欲得損の我良し」で、社会・人生を謳歌し結果今、その地球の生態系を、99%危機に陥れてしまっているのです。後わずか1%で、人間のみならず全ての生き物にも生死の影響を及ぼす、かけがえのない環境を激変させようとしているのです。
 時間的な流れから見ますと、150億年前に生まれたこの宇宙に、46億年前に生成された地球・・・35億年前に出現した原始生命から進化した人間は、わずかにここ1万年程度の歴史しかないのですが、昨今ハイテクノロジーを手にした私達現代人の生活は、一気にここ数十年で、生態環境をも変えているのです。これには熊野権現も目を覆うばかり!再生の地・熊野の神々は、軌道修正のために黙ってはいません。
●今、人は自らの封印に目覚めなければ・・!
 今までは、自分や身内や友人の立場にかたより、グループや会社や地域の利害にこだわり、国益や国境にとらわれて、生態系の一員と言う生命のバランス感覚を失っていたのです。結果、人の世はいつも争い・戦さが絶えず、政治・経済・教育・医療をはじめ、社会全体がもう二進も三進もいかなくなってきてしまいました。今起こっている地球的危機の事態は、そのようなちっぽけな自我の枠組みや、賢い人類のこだわりを見事に吹っ飛ばしてしまいます。生きる基盤が無くなるのですから。気付いたらやり直す・・・自分の中の封印を解いて、いつからでも誰でもできる事なのです。
●人生に封印された宿題に気付きましょう・・!
 私達はみんな自らの人生の宿題を持っています。その宿題を片づけてから、生まれてきた元の自然へ還っていくのです。その宿題の目的は同じですが、内容や役どころはひとり一人違うのです。その宿題とは、あなたがなぜ生まれてきたのか?と言う使命なのです。またこの宿題は、ガリ勉して一夜漬けでは見つからず、日々の生き方の中からしか見つけられないのです。さあ一緒に見つけましょう!
NPO法人 熊野生流倶楽部 代表 満仲雄二
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