【熊野通信】その弐拾八 《自らの魂の光り》
 「亥」の今年は、ぜひ自らの「核」を創ろう・・!と前回お伝えしましたが、まず自らの核心に一歩でも迫ることが出来ましたでしょうか? 時の流れは早いもので、年が明けたらアッと言う間に春が来て桜が咲き、いつの間にか夏を迎え、あれよあれよと言っている間に木枯らしが吹いてもう師走!なんて事にならないように、自らをの核をしっかり見つめていきましょう。
●地球も人間も、核は光の存在・・!
 私たちは、大地に根ざして日々生きていますが、この地殻とて150km(海底からはわずか20-50km)の深さでマントル層になり、1200-1600度近い高温のドロドロのマグマが存在するのです。最近活発な地震や火山を見ても明らかなように、水の惑星などと言ってられない程、地球の核は火そのもの。表面は固くかたまっているように見えても、実は熱き火の流体なのです。
 私たち人間も同じように、家族や社会に見せているだけかも知れない、地殻のように固い表面的な自分と、その中に秘めているココロという(ドロドロ?・・笑)流体があるのではないでしょうか?地球と人は一如なのです。その自らの中の流体は、今くすぶっていないでしょうか? しっかり自らの光を放っていますか・・?
●魂の光を観る熊野神倉・御燈祭り・・!
 熊野新宮では、節分が過ぎてすぐの2月6日に勇壮な火祭りが行われます。縄文時代から受け継がれていると言われているこの祭りは、まさに地球のマグマが、山から噴火して麓に流れ出てくる様子を再現しているのです。
 白装束に身を包んだ男達が、それまでの闇の静寂を破って松明に火を灯して山を一気に下ってくる姿は、まるで火の龍体(=流体)となって燃え尽きるようです。視覚的にも、白い装束に漆黒の闇・・・一気に炎の赤に転換するさまは、まさに「生命の再生と循環」をあらわしています。今まで何度も体験しましたが、その時自らの魂にも火が点き、大いなる命の光りそのものになるような気がします。
●いつも明るく、素直に、あたたかく・・!
 地球は、日と月によって生かされており、太陽と月が無ければ一切私たちも生存できません。天動説のように自らの外の光ばかりに囚われていませんか?ほんの少しだけおしゃべりを止めて、意識を自分の内側へ向けると、ココロの声が聴こえてきます。自らをしっかり見つめて沈黙を守っていると、自然とココロの声を通して、自らの魂の光りが見えてくるのです。さあ、自らの光に気付きましょう!
NPO法人 熊野生流倶楽部 代表 満仲雄二
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