その伍拾六 均衡・・心の水脈
【均衡・・心の水脈】
 前回は、心の中に天秤座をイメージして、自分というこだわりから自由になって、自他のバランスの取れた生き方をしていこうとお伝えしました。今回は、自らの在り方を映し出す「水からの学び」のお話しをしたいと思います。

空気と水の環
熊野川
●水面は「真実」を映し出す鏡・・・!
 水は古来より自然の鏡として、様々なモノを映し出して来ました。何気ない水溜まりに 映る空や雲、静かな池の水面に映る樹々や景色・・・
 監督の「監」と言う漢字は、お皿に水を張って水面を、目玉がかがみ込んで映し見ているさまを表しています。つまり「鑑みる」と言う水鏡の意味なのです。水と同じく人のこころも、清く澄んでいれば、森羅万象をこころに映し出すことができるのです。
 川の水も同じで、そこに棲む人や生態系の有り様をそのまま映し出しています。あなたの街の川面は澄んでいますか?水面に映るどんな景色を楽しんでいますか?水は「真実」を映す鏡なのです。
●清濁を合わせ持ち相容れる器量
 地球は「水の惑星」と言われるように、その70%が水で覆われており、すべての生物を誕生させ育んでいます。人間のカラダも、胎児では90%、幼児では70ー80%、成人では 体の70%が水で出来ており、様々なモノやコトを生み出す私たちの賢い?脳に至っては、その90%が水なのです。
 その水は常に己の進路を、高きから低きをめざし求めて動き、障害に会っては激しくその勢力を増し、清濁併せ容れ自ら他の汚れを洗い流していきます。まさに水の浄化の力によって、地球の生態系は清浄に保たれているのです。
 私たちも、いつも自浄作用を持って自らを客観的に見直し、試練に会ってはそれを学びとして力を合わせ、水の惑星の一員としての自覚をする必要があります。
●変幻自在に姿を変える・・水
 水は洋々と大洋を充たし、時には水蒸気となって空に舞い上がり雲になったり、雨にな ったり、雪に変じたり、霰と化したり、冷えては固まり氷となってその姿を、環境に合わせて自在に変えますが、その本質(H2O)の性は失いません。
 また、その働きは万物を生成化育していくかけがえのない存在ですが、何ら自慢する事も無く、全ての生命に安らぎと潤いを与え続けています。
  私たちもこの水の在り方に学び、人に対してこころの安らぎと潤いを与えられる「心の水脈」を持ちたいモノです。
 

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