その四拾五 LOHASマインド(7)
【LOHASマインド(7)】
  連日観測史上初の記録を更新するような、30°以上の猛暑の日々が続く今年の夏ですが、いよいよ目に見えてまた肌に感じて地球環境の異変が明らかになってきています。今回は、人類が古代発見した金属について学びたいと思います。

●金属の文化は自然からの学び・・!
 人類が最初に金属を発見したのは、火で土を焼いたり砂鉄の多い砂浜で焚き火をしているうちに、偶然溶けて固まった金属の塊に気付いたからです。さらに、応用して熱を加えると軟らかくなり、冷えれば今までの石器よりも丈夫でよく切れる刃物となったのです。また土器の鍋より丈夫で火の回りが速かったのでしょう。
 ところがこの金属が固くてよく切れるため、剣や楯、鎧など武器を作りだし、争いの必須アイテムとしてどんどん進化?(争いの世の中)していってしまうのです。貨幣も同じで石のお金から金貨・銀貨などの金属コインに変わり、富の象徴となって世界では、経済戦争が今世紀未だに絶えません。そのような中、人類は金属で「鏡」を作り出しそれを祀り、自らを映し出しました。
●鑑みる鏡、省みる鏡・・・!
 鏡はすべてのモノを映し出します。「鏡」はもともと「鑑」と書き「かんがみる」と言う意味があります。右側に監督の「監」と言う字が入っていますが、これはお皿に入っている水の水面に映る景色を、人がかがんでお皿の水を覗き込んでいる象形文字からきているのです。もとはきっと、水たまりに映ったお月様や木々の揺らぐ風景を見て、自然から学んだと思います。
 つまり「鑑」は「そのままを映して見る」と言う意味を持っているのです。ただし、映っているモノを表面的に受け取るのか?その奥にある真理に気付くのかは、鏡を覗き込むその人の「肉眼(心眼)」に自由に任されているのです。特に金属製の鏡は、日々に磨き上げておかないと鏡面が曇ってしまい、表面すら何も映らなくなってしまいます。
●鏡に何を映し出しますか・・?
 折に触れ神社に行かれた際、お参りしている前方に「神鏡」が祀られているのを、ご覧になったことがあると思います。その意味は、神頼みするのは良いけれど、あなたの日々の行いやそのこころは「天地自然に叶って澄んでいますか?・・それとも、自分の欲得損で曇っていますか?」と、金属製の神鏡は問うているのです。
 誰しも人の事は、長所や短所やその癖までもよく見えるのに「自分のことが一番見えない・・実は自らが一番わかっていない」とよく言われます。自分の事はさておいて、人のことを批判したり、自分の言うことを聞かないとイライラしていませんか?ある意味「人と人は、自らを映し出す鏡なのだ」と思います。人生の中で自分にとって鏡となる人と何人出会ったか?・・そんな人間関係を持ちたいモノですね。

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